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発達障害があるために学校や日常生活で困っている子ども達を応援するための親の会です。 らっこの会 (東村山 困っている子ども達を応援する親の会)

KASA講演会 「発達障がい 〜将来を見据えて〜」  2011年2月25日(金)

KASA(小平自閉症を考える会)の皆さんにお誘いいただき、講演会「発達障がい 〜将来を見据えて〜」にお邪魔しました。


講師は社会福祉法人 雲柱社 かがわ工房施設長 石原久枝先生でした。


子ども達を、幼児期から学齢期、青年期に至るまで見守り続けてこられたご経験から、発達障がいを抱える人達の成長と生きていくヒントをお話くださいました。


まるでその子が目の前にいるような錯覚を覚えるくらい、いきいきとした描写を交えてしてくださったお話にはいろいろなヒントがちりばめられていました。


その中でも、お仕事体験で、張り切って大きな声で返事をしたことを注意された青年の話は特に印象的でした。とても立派に仕事体験をやり遂げた青年は、周りの評価も高かったのですが、「そんなに大きな声で返事はしなくて良いのですよ」と言われたことが嫌な体験として強く記憶に残ってしまい、次に進めなくなってしまったのだそうです。事前に「返事は適度な大きさですればいいんですよ」と言ってあげれば良かったと先生はおっしゃっていましたが、その青年のことを知らない人は、「え!そんなことで?」と思うに違いありません。発達障害児を育てていると、そういうことが日常生活ではたくさんあって、親としても先回りしきれず、後から「しまったぁ〜!」と後悔することが連日のようにあります。その子の自立する力を引き出せるような、ちょこっとだけ応援するような、程よい先回りを心がけたいと、このお話をお聞きして思いました。


また、楽しめることを持っていることが、その人の安定材料になるというお話は参考になりました。気持ちの切り替えがとても苦手だったり、気が短くて上手くできるようになるまで集中力が持たなかったりする子達も、ある時期が来るとそのことを楽しめるようになることもあるのだと思えるお話が聞けて、ちょっと励みになりました。

KASAの皆様、ありがとうございました。