goodschooldays’s blog

発達障害があるために学校や日常生活で困っている子ども達を応援するための親の会です。 らっこの会 (東村山 困っている子ども達を応援する親の会)

山田真先生のおはなし

2011年10月8日、NPO法人HUGこどもパートナーズ主催 小児科医山田真先生の講演会@東村山市民センターに参加しました。


衣食住は生活の基本といいますが、食・住がこれほどまでに脅かされることが起こるとは。でも、いまさらそれを「想定外」のことだったなどと言ってはいけませんね。想定できたはずなのに、想定してなかっただけですから。


育児、それも障害のある子を育てるというのは大変といえば大変な、試練といえば試練のような、そういう毎日ですが、平常時でもこりゃ大変だわってなもんなのに、現在は緊急時です。なのに、情報隠しまくりで、やることなすこと後手後手のこの国の状況が非常に信じ難いし、特に山田先生のお話を伺って、福島で起きていることがまるで第二次世界大戦中のようで衝撃でした。「放射能、危ないんじゃない?」って言うと非国民みたいになってしまうというその空気、怖すぎます。


山田先生は、健康相談会ということで福島の子ども達の健康診断のつもりで聴診器を持って現地に赴かれたそうですが、現地に行ってみると聴診器はあまり必要ない感じで、どちらかというと、彼らの不安な気持ちを受け止めることが大事な仕事になっていたというお話が特に印象に残っています。


発達障害のある子ども達は平常時でさえ不安感の塊なのに、緊急時はどんなことになってしまうのか。大震災の後、被災地の彼らがどうしているのか気になって、しかしなすすべもなく、祈るような気持ちでブログに自閉症者の防災時対応マニュアルを掲載したりしていました。


半年経った今彼らはどうしているのでしょうか。避難所にいられない自閉症児・者の報道などもありました。福祉避難所の開設が進められた地域もあったようです。自分達の自治体はどうなのでしょう。防災計画の見直しが進んでいるようですが、より現実的なものが出来るのでしょうか。平常時でさえ預け先に困る彼ら、緊急時にはどういうことになるのでしょうか。人頼みではいけません。自助が必要です。が、共助、公助も必要です。いざという時のためにも、常に啓発や周りの方々との関係づくりが欠かせません。


山田先生は森永ヒ素ミルクの被害にあった子ども達が高校生の頃から50代半ばになるまで向き合って生きてこられたそうです。福島の子ども達とはそんなに長くは付き合えないが、出来るだけ向き合っていきたいときっぱりとおっしゃっておられました。


先生がおっしゃる「向き合う」という言葉の意味を重く感じました。自分は発達障害のある子ども達に正しく向き合っていけるのかなんてことを考えたりしました。