goodschooldays’s blog

発達障害があるために学校や日常生活で困っている子ども達を応援するための親の会です。 らっこの会 (東村山 困っている子ども達を応援する親の会)

「幼児相談・教育相談一元化」をテーマに懇談会る

2015年9月16日(水)「幼児相談、教育相談の一元化」をテーマに、市担当所管と、支援が必要な児童・生徒を持つ保護者とで懇談会を行いました。



子ども家庭部からは、野口子ども家庭部長、田中子ども家庭部次長、森脇子育て支援課長、八丁子育て支援課母子保健担当主査、教育部からは、曽我教育部長・青木教育部次長(学校教育担当)、大西教育支援課長、高橋教育支援課教育相談員が参加されました。保護者は、「らっこの会」のメンバー6名を含む8名の市民が参加しました。



まず曽我教育部長から「一元化は3つの部(教育部、子ども家庭部、健康福祉部)で3年ほど前から検討してきた」との経緯説明があり、その後、教育支援課の高橋さんの司会進行により、市民が事前に準備した質問書や意見書に市側からご回答頂く形で懇談会は進みました。



限られた時間の中で、多くの質問に丁寧にご回答頂き、初参加のメンバーからは「会議のような形式的な懇談会を想像していたが、丁寧な進行で、市民からの意見も活発に発せられる雰囲気で驚いた」という感想がありました。



参加した市民からの、一元化後の具体的な要望として、「来所を停止してしまうケースや、来所したことを後悔して再来所に繋がらないケースをフォローするためにも、それぞれのケースについて、何をもって相談終了とするのか確認が必要ではないか。開始と終了の確認を必ずすれば、終了が確認出来ていないケースが追える」という意見がありました。



また「相談利用者アンケートの実施 ⇒ アンケート結果の精査・検証 ⇒ 相談事業への反映・改善」というサイクルを確実に実施・定着していただきたいという要望が、市民から再三提起されました。

また、1つの案件に対して1人の相談員だけでみてゆくのではなく、複数の相談員が検証するようなことも必要ではないかという意見も出ました。

これに対し市側からは、「相談して良かったと思ってもらえるような運営を目指したい。声を聞くシステムは作っていく。幼児相談の報告書のような物の作成・公表を検討している」という回答がありました。


現状の課題として、「就学相談」が進学後の支援に繋がらないどころか、保護者が話したことさえ進学先に伝わっていない現状について市民から懸念が語られる場面もありました。

「就学相談における行動観察の方法や、就学相談説明会に質疑応答の時間が設けられなかったことなど、相談参加者から毎年不満が出るので、相談後にアンケートをとるなどして改善に繋げていただきたい。

意見や要望、不満があっても受付窓口が不明。意見や要望、不満に対して単に個人にフィードバックをするのではなく、他の自治体のように、ホームページに改善案を紹介するなど、多数の人が共有できる形にしていただきたい」という意見も出ました。

相談室としては、対学校という点で、「保護者や児童・生徒の声を進学先に届ける役目は果たせるが、進学先に対して具体的な働きかけは難しく力及ばないと言わざるを得ない」としながらも、「市民からの意見・要望の受付窓口を就学相談説明会の案内の中に付記することはすぐできるので、これは実行したい」という具体的で前向きなご回答を頂きました。



総括的な意見として、市民から、「相談事業を一元化するのであれば、教育部で拾った課題を子ども家庭部に繋げたり、逆に、母子保健部門で収集された情報を教委に繋げ学校での支援に活用したら、次は卒後のことを見越して福祉に繋げるというような長期的かつ広範な視点を持ってこの相談事業を運営していただきたい。」という要望もありました。



今回の懇談会は、「らっこの会」のメンバー以外の保護者に参加して頂いたこともあり、少し広い視野に立った懇談になった感がありました。

その表れとして、相談事業の網から漏れてしまう子ども達、その保護者達へのフォローが複数の参加者から要望されました。相談事業が誰のために、何のためにあるのかを考えれば、相談継続者達の声だけでなく、支援に繋がることが出来なかった相談者達の声をも聞く必要があること、また、一元化後に、振り返りをする場を設ける必要があることを確認しあえる機会にもなりました。



現在、一元化に向けて、所管の皆さんがそれぞれの持ち場で情報交換をしたり、外部での研修に参加したりと、地道な準備をされていることも知ることが出来ました。




最後に、曽我教育部長から、今後もこのような機会を設けることをご提案いただきました。各所管の皆様には揃ってお時間を割いていただき感謝しております。




現在、幼児相談や教育相談を利用中の皆様、また、今後の利用を検討されている皆様が所管に寄せる意見が、今後の相談事業をより良いものにしていくと「らっこの会」では考えます。アンケートが実施された折には、多くの声を寄せていただきたく、よろしくお願いします。



所管の皆様には、目指すところである「相談に来て良かったと言われる相談事業」実現のために、早い時期のアンケートの実施を期待しています。