goodschooldays’s blog

発達障害があるために学校や日常生活で困っている子ども達を応援するための親の会です。 らっこの会 (東村山 困っている子ども達を応援する親の会)

教育部懇談会

9月27日、東村山市教育委員会のみなさまとらっこの会で懇談会をもちました。



教育委員会からは、曽我教育部長、小林統括指導主事、菅野指導主事、大西子ども・教育支援課長、小向子ども・教育支援課長補佐、菅谷子ども相談係長が出席してくださり、らっこの会からは六名が参加しました。



今回は以下の内容について話し合いました。



1.特別支援教室について

2.不登校対策について

3.ペアレント・メンター制度について

4.就学相談について

5.子ども相談室について



東京都では小学校の通級指導教室が特別支援教室に移行することになり、当市でも三校で特別支援教室が開設され、来年度より全校に設置されることが決まっています。



これに先立ち、現在は通級指導教室の先生方の意見も採り入れながら、検討委員会で準備を進めているそうです。また、夏休みにはインクルーシブ教育をテーマにした教員研修で「特別支援教室とはなにか」ということについて周知したとのことでした。



すでに移行した三校では、校内に支援教室があることにより、巡回指導の先生と通常級の先生がより連携を取りやすくなり、チームで児童を支援する体制ができつつあるそうです。



現在、通級指導教室に子どもを通わせている保護者のあいだでは、期待と同時に、変化に対する不安もありますので、保護者の意見を吸い上げる機会もつくっていただきたいと、会からお願いしました。



また、特別支援教室とはどんな教室か保護者に周知する方法については、教育委員会と現場の学校でも検討中とのことでした。特別支援とは特別扱いではなく、公平に学ぶ機会を用意する手立てであることを広く理解していただく機会のひとつとなるよう、周知の方法についてもあらためてお願いしました。



インクルーシブ教育研究者の野口晃菜氏は、インクルーシブ教育を「だれもが異なることを前提とし、すべての学び手のニーズに対応することができる教育」と定義しています。わたしたちも、この考え方に賛同します。



実現するにはまださまざまなハードルがありますが、特別支援教室は、特別支援教育のその先にあるインクルーシブ教育への足がかりとなるはずです。わたしたちも期待しつつ見守っていきたいと思います。



不登校対策については、予防に力を入れ、早期対応を促している、東京都のいじめ防止プログラムに基づく対応をしているというお話をうかがいました。また、保健室のあり方についても、意見を交換しました。



障害のある子どもの親が「先輩」として、子どもの障害や育てにくさについて困っている親の話を聞き、場合によっては関連相談機関につなげるペアレント・メンター制度については、市でもニーズがあると捉えているとのことで、引き続き検討をお願いしました。



らっこの会も、親同士で困りごとを分け合ったり、知恵を出し合ったりしようという主旨のもと結成されましたが、親の会にアクセスできず、ひとりで困っている親御さんも多いのではないでしょうか。ペアレント・メンター制度が導入されることにより、そのような方が少しでも減るよう願っています。



就学相談も、保護者の意見や要望をアンケートで集め、ガイダンスのやり方など、改善を進めるべく検討してくださっているとのことでした。また、4月に立ち上がったばかりの子ども相談室でも、就学に関する相談を進めるケースもあるそうです。



らっこの会は、これまでにも教育委員会のみなさまと懇談を重ねてきましたが、いつも丁寧に耳を傾けてくださり、心強く感じます。今回も予定の時間を大幅に延長して質問に答えてくださり、ありがとうございました。



当事者の意見を聞いてくださり、子どもたちをめぐる環境改善に尽力してくださるみなさまに、あらためてお礼を申し上げます。