goodschooldays’s blog

発達障害があるために学校や日常生活で困っている子ども達を応援するための親の会です。 らっこの会 (東村山 困っている子ども達を応援する親の会)

大岱小学校でワークショップを開催しました

毎年4月2日は国連が定めた世界自閉症啓発デーです。
世界中のさまざまな名所旧跡がブルーにライトアップされ、
自閉症を知ってくださいと呼びかける取り組みが行われます。


東村山市でも「ライト・イット・アップ・ブルー東村山実行委員会」が立ちあがり、
去年の4月2日にはじめてブルーライトアップのイベントを開催しました。
今年も久米川駅北口広場に市内の子どもたちが絵を描いた手作りランタン800本を飾り、
広場をブルーに染めます。


先日、東村山市立大岱小学校土曜塾のみなさまのご厚意で、
小学生の子どもたちを対象に
ランタンのシェードに絵を描くワークショップを行うことになり、
「らっこの会」メンバーもお手伝いしました。


まず、子どもたちに「自閉症って聞いたことがありますか?」と問いかけ、
ワークショップの導入として紙芝居「すずちゃんののうみそ」を読みました。


「すずちゃんののうみそ」は、自閉症の女の子「すずちゃん」のお母さんが、
保育園の卒園を前にクラスのお友達へあてて書いたお手紙にもとに、
やはり自閉症の妹さんのいる女性が絵を描いた紙芝居です。
自閉症のすずちゃんのみんなとちがうところ、みんなと同じところが、
小さな子どもにもわかりやすい平易な言葉で誠実に描かれています。
小学生のみなさんもじっと耳を傾け、
すずちゃんの豊かな表情が伝わってくる静かで優しい絵に目を凝らしていました。


紙芝居を読み終えたあと、
すずちゃんのような子どもや大人が東村山にもたくさんいること、
なかにはお話がじょうずな自閉症の人もいること、
みんなと見た目はまったく変わらないけれど、
だからこそみんなとちがうところをわかってもらえなくて、ときどき困ってしまうこと、
わたしたちは、そんな自閉症の人たちのことを知ってほしくて活動していることを説明しました。
そして、世界自閉症啓発デーに、久米川駅前に飾るランタン用の絵を描いてほしいと、
子どもたちにお願いしました。


88人の子どもたちは、思い思いに絵を描いてくれました。
なかには、自閉症の人たちへ応援のメッセージを書いてくれたお子さんもいます。
「なんで青なの?」と質問してくれたお子さんもいました!


東村山には、ライトアップできるようなタワーもお城もありませんが、
未来の社会を作る子どもたちこそ、まちのたからものです。
子どもたちに短い時間で自閉症について伝えるのは難しいけれど、
この先どこかで自閉症という言葉を聞いたり、
自閉症の人と関わることがあったりしたときに
「あのとき絵を描いたなあ。紙芝居を見たなあ」と思い出し、
新たに関心を抱いてくれればと願っています。


どれをとっても同じものがひとつとしてない子どもたちの絵を巻いた800個のランタンは、
多様な人々が生きる社会の象徴でもあります。
今年の4月2日は、ひとつひとつちがう青い光が輝く久米川駅北口広場へ、
どうぞ足をお運びください。


最後に、このような貴重な機会をくださった大岱小学校土曜塾のみなさま、
楽しい絵を描いてくれた子どもたちに、心よりお礼申し上げます。