発達障害サイエンスカフェ@所沢
ライト・イット・アップ・ブルー所沢実行委員会さん主催の
「発達障害サイエンスカフェ」にお邪魔しました。
「感覚」がテーマということで、
まずNPO法人ぷるすあるはさんの細尾ちあきさんによる
絵本『発達凸凹なボクの世界―感覚過敏を探検する―』の朗読から始まりました。
絵本の原文とは少し違う関西弁での語り口が優しく、
感覚過敏のある少年タクくんの肉声が聞こえてくるようでした。
この絵本、感覚過敏のことがよくわかるので、おすすめです!
発達凸凹なボクの世界: ―感覚過敏を探検する― (子どもの気持ちを知る絵本)
- 作者: プルスアルハ,細尾ちあき,北野陽子
- 出版社/メーカー: ゆまに書房
- 発売日: 2015/09/25
- メディア: 大型本
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次に、作業療法士の松島佳苗先生のお話。
感覚が発達に大きく関わっていることをわかりやすく教えていただきました。
わが子の育ちを振り返りながら聞いていると
「あるあるあるー」と何度も首を縦に振ってしまいます。
最後に、時間という切り口で感覚を研究していらっしゃる
生理学者の井手正和先生が登壇されました。
ASDの方の感覚の鋭敏さにあらためて驚きましたが、
失礼ながら、そもそもよくこんな実験を考えつかれたものだと……。
研究者の方々ってすごいですね。
自閉症者の感覚については、最近テレビ番組で取りあげられたりもしていますし、
注目されているトピックかもしれません。
海外には「センソリールーム」といって、
自閉症の人たちにリラックスできる感覚体験を提供する部屋を備えている
空港やホテルがあるそうです(日本国内にも、センソリールームが
設置されている特別支援学校や療育施設などがあります)。
非日常が苦手なASDの人たちが旅先でもリラックスできるようにという配慮、
すばらしいなあ。
感覚の違いって、なかなか実感としてわかりにくいものです。
わたしが平気で過ごせる環境でも、あの子やあの人にはつらいかもしれない。
感覚が過敏だったり極端に鈍かったりする人たちも安心して過ごせる社会には
なにが必要か、そんなことを考えたひとときでした。
所沢のみなさま、登壇された三人の先生方、どうもありがとうございました。