goodschooldays’s blog

発達障害があるために学校や日常生活で困っている子ども達を応援するための親の会です。 らっこの会 (東村山 困っている子ども達を応援する親の会)

日野市「エール 発達・教育支援センター」見学

7月下旬に東村山市市議会の奥谷浩一議員、島崎よう子議員と、日野市「エール 発達・教育支援センター」の見学に伺いました。



見学に参加したメンバーの感想です。



とにかく動きが速いと思いました。都の補助金が出て、今年4月にオープンした施設ですが、発達障害者支援法の制定時、学校教育法の改正時には、すでに各所管が連携を進めていたそうです。教育支援課長さんは「それでも10年かかっています」とおっしゃいましたが、10年間こつこつと積みあげてこられたからこそ、この形になったのだと思います。また、現時点での課題もしっかり認識され、対応なさっていました。

建物もよく考えられていてすばらしかったのですが、それ以上に配慮の行き届いた支援の仕組みが感動的ですらありました。「あったらいいな」がそろっています。

なぜこのような統合が可能なのか質問したところ、「教育長が特別支援教育の推進に熱心であり、市長の理解があったこと」をあげられました。また、人事の妙もあったかと思います。現在の教育支援課長さんは障害支援課から移ってこられ、発達支援課の課長さんはもともと保健師さんとのことです。

「かしのきシート」の導入に際しては、学校現場で事務作業が増えないように就学支援シートや進学支援シートと統合したそうです。学校の先生に対する配慮もされていることは大切だと思いました。

個人的には、教育支援課長さんが「少なくとも0歳から15歳までは手厚い支援ができて当たり前」とさらりとおっしゃったことに、課長さんかっこいい!と思いました。結局、肝心なのは「人」なのかもしれません。

振り返ってわが東村山ですが、幼児相談も教育相談も母子保健も、全部いきいきプラザにあります。アイデアと工夫次第で、継続していて、しかもわかりやすい支援の仕組みは作れそうなのですが……。わたしたち親の会としては、地道に声を届ける機会を作っていかなければと思います。(M.S.)




まず外観、清潔感があるかわいらしい2階建て。
初めて来たお子さんも入りやすいと思います。
待合にキッズスペースがあり、向かい受付から、発達支援課と教育支援課と専門家(心理職など)のみなさんが机を並べてお仕事されている様子が見えます。

一通り内覧させて頂き、基本情報の説明のあと、質疑応答(フリートーク)となりました。

まず、このセンターが福祉の観点から事業をスタートさせていたこと、そこに教育や保健、医療がうまく連携していけたことが大きな特色かと思います。教育部門が主導だったらまた違ったものになっていたかもしれません。

また、日野市教育委員会教育支援課の課長さんが、「0歳から18歳の中でも、コアである6歳から15歳への支援を手厚くすることは当たり前のこと」という主旨のお話をされていて感動すらおぼえました。以前は障害関連の部署におられたとのこと。東村山でもそこを意識した総合的横断的な人事をあらかじめ組めると良いですね。

帰り際にスタッフに伺ったのですが、センターの場所が日野市の端になり、交通の便があまり良くないので、駐車場も一定数確保されているそうです。ハンデのあるお子さんや、きょうだいを連れた保護者がワンストップで相談や療育を受けられるよう、利便性が考えられています。

親子で活動するようなお部屋も用意されていました。このような施設があることで、親の会の活動が活発化したり、児童館や保健師の活動から子育てサークル活動への自然な流れが出来ると良いと思いました。

詳細は日野市発達・教育支援センター「エール」や、「通常学級での特別支援教育のスタンダード」(東京書籍)などを検索してみてください。(M.K.)